シャフトのスペック表に必ず記載されている「トルク」。フレックスや重量に比べて見落とされがちですが、球筋の安定性や打感に大きく影響する重要な数値です。
この記事ではトルクの意味・数値の見方・自分に合った選び方をわかりやすく解説します。
トルクとは何か
トルクとは、シャフトがねじれる量を角度(°)で表した数値です。数値が大きいほどよくねじれ、小さいほどねじれにくいことを意味します。
| トルク値 | ねじれ特性 | 打感・球筋の傾向 |
|---|---|---|
| 5°以上 | よくねじれる(柔らかい) | インパクトが柔らかく感じる。球筋がばらつきやすい |
| 3〜4°台 | 中程度 | バランスが良い。多くのゴルファーに適している |
| 2°台以下 | ねじれにくい(締まっている) | シャープな打感。フェース向きが安定しやすい |
トルクが大きい・小さいとどう変わるか
トルクが大きい場合(4°以上)
- インパクトでシャフトがよくねじれるため、ヘッドが動きやすい
- 捕まりが出やすく、高弾道になりやすい
- 軽量シャフトや先調子モデルに多い設定
- スライス傾向のゴルファーには有利に働くことがある
- HS低め(42m/s以下)のゴルファーに向いている
トルクが小さい場合(3°以下)
- インパクトでシャフトがねじれにくく、フェース向きが安定する
- 低スピン・低弾道の強弾道が出やすい
- 重量シャフトや元調子モデルに多い設定
- 球筋を打ち分けやすく、操作性が高い
- HS高め(44m/s以上)のハードヒッターに向いている
トルクとフレックスの関係
トルクとフレックスは独立した別の数値です。同じSフレックスでもトルクが違えば、打感・球筋は大きく変わります。
| シャフト | フレックス | トルク | 特性 |
|---|---|---|---|
| VENTUS TR BLUE 60 | S | 3.0° | 締まった打感・低スピン安定 |
| SPEEDER NX VIOLET 50 | S | 4.8° | 柔らかい打感・捕まりやすい |
| ATTAS G7 50 | S | 5.5° | よくしなる・高弾道 |
同じSフレックスでも、トルクの違いによって全く異なるキャラクターになります。
HS別・おすすめトルク帯
| ヘッドスピード | 推奨トルク目安 | 理由 |
|---|---|---|
| 48m/s以上 | 2.5〜3.0° | 強いインパクトでもフェース向きが安定する |
| 44〜47m/s | 3.0〜3.8° | 安定性と振りやすさのバランス |
| 40〜43m/s | 3.5〜4.5° | スイングのエネルギーをしっかり伝える |
| 39m/s以下 | 4.5〜6.0° | シャフトのしなりを使って飛距離を出す |
各シリーズのトルク傾向
主要カスタムシャフトのトルク傾向を把握しておくと選択がスムーズになります。
| シリーズ | 60S帯のトルク目安 | 特性 |
|---|---|---|
| VENTUS TR BLUE | 3.0° | 低トルク・低スピン重視 |
| DIAMANA WB | 3.1° | 低トルク・フェード安定 |
| TENSEI Pro 1K WHITE | 3.2° | 低トルク・方向安定 |
| TOUR AD GC | 3.6° | 中トルク・バランス型 |
| SPEEDER NX VIOLET | 4.8° | 高トルク・捕まり・高弾道 |
| ATTAS G7 | 5.5° | 高トルク・よくしなる |
各シリーズの詳細はVENTUSシリーズ比較・DIAMANAシリーズ比較・TENSEIシリーズ比較をご参照ください。
トルクだけで選ばない
トルクは重要な指標ですが、単独で見るのは危険です。フレックス・重量・調子と合わせて総合的に判断することが重要です。
また、トルクが小さすぎるシャフトをHS低めのゴルファーが使うと、シャフトのしなりを活かせず飛距離がかえって落ちることがあります。
主要シャフトのトルク実例
| シャフト | トルク(60S) | 特性 |
|---|---|---|
| VENTUS TR BLACK | 2.7〜2.9° | 非常に低トルク・シャープな打感 |
| VENTUS TR BLUE | 2.9〜3.1° | 低トルク・安定性重視 |
| TENSEI Pro 1K BLACK | 2.9〜3.2° | 低トルク・叩き系向け |
| DIAMANA WB | 2.8〜3.0° | 低トルク・フェード系 |
| SPEEDER NX GREEN | 3.5〜3.8° | 中トルク・バランス型 |
| SPEEDER NX VIOLET | 4.0〜4.5° | やや高トルク・捕まり重視 |
| ATTAS KING | 4.5〜5.0° | 高トルク・先調子捕まり系 |
よくある質問
トルクが小さいシャフトは誰でも向いていますか?
向いていません。トルクが小さすぎると打感が硬くなりすぎ、タイミングが合わない方には逆効果になります。HS45m/s以上・切り返しが速い方に適しています。
スライサーはトルクが大きいシャフトを選ぶべきですか?
一概には言えません。スライスの原因によります。プッシュスライス(HS不足・フェースが開く)にはトルクが大きめの捕まり系が向いていますが、高スピンスライス(HSは十分あるがスピン過多)にはむしろトルクが小さめのシャフトが適しています。
同じシャフトでも重量が違うとトルクは変わりますか?
変わります。重量が重いほどトルクが小さくなる傾向があります。例えばVENTUS TR BLUEの5S(50g台)と7S(70g台)ではトルクに0.3〜0.5°の差があることが多いです。
まとめ
- トルクはシャフトのねじれ量。小さいほど締まった低スピン弾道、大きいほど柔らかく捕まりやすい
- HS44m/s以上は3°台以下、HS42m/s以下は4°台前後が目安
- フレックスとは独立した数値なので、両方確認することが重要
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免責事項:本記事の情報は参考目的です。実際の購入前には試打・専門店でのフィッティングをおすすめします。