シャフト選びで「振動数」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。フレックス表記では分からないシャフトの「本当の硬さ」を数値で比較できる指標です。この記事では振動数の意味から活用法まで解説します。
振動数(CPM)とは
振動数とはシャフトの硬さを客観的に測る指標で、単位はCPM(サイクル・パー・ミニット)です。シャフトのグリップエンドを固定し、先端を弾いたときに1分間に何回振動するかを測定します。
数値が高いほど硬いシャフト、低いほど柔らかいシャフトです。
| 振動数(CPM)目安 | 相当するフレックス感 |
|---|---|
| 200〜220cpm | R〜SR相当(柔らかめ) |
| 225〜245cpm | SR〜S相当(標準) |
| 250〜265cpm | S〜6S相当(やや硬め) |
| 265〜280cpm | 6S〜X相当(硬め) |
| 280cpm以上 | X〜TX相当(非常に硬い) |
なぜ振動数が重要なのか
フレックス表記(R・S・Xなど)には業界統一の基準がありません。同じ「S」でもメーカーによって大きく異なります。振動数を使うと異なるメーカーのシャフトを同じ基準で比較できます。
実例:同じ「6S」でも振動数が違う
| シャフト | フレックス | 振動数(実測) | 実質的な硬さ |
|---|---|---|---|
| 26 VENTUS TR BLUE | 6S | 267cpm | 実質6X寄り |
| SPEEDER BOOST | 60S | 232cpm | 実質SR〜S |
| 純正シャフト(一般的) | S | 235〜245cpm | カスタムSより柔らかめ |
この差を知らずにシャフトを選ぶと「Sに変えたのに硬すぎた」「柔らかすぎて飛ばなかった」という失敗につながります。
振動数と中間剛性の違い
振動数だけでシャフトの全てが分かるわけではありません。振動数は主に手元側(バット側)の硬さを反映しやすく、先端側(ティップ側)の特性は別に確認が必要です。
| 指標 | 測定できること | 限界 |
|---|---|---|
| 振動数(CPM) | シャフト全体の硬さ傾向 | 先端・中間の剛性分布は分からない |
| EIプロファイル | 各部位の剛性分布 | 専用測定器が必要 |
| 調子(キックポイント) | 最もしなる位置 | 数値化されていない場合が多い |
例えばVENTUS TR BLUEは振動数267cpmですが、中間剛性は5.55kgf(一般的な6Sより高い)という特性があります。振動数だけでなく中間剛性も合わせて確認することでより精度の高いシャフト選びができます。
HS別・振動数の目安
| HS | 推奨振動数(60g台ドライバー) |
|---|---|
| 40m/s以下 | 215〜235cpm |
| 41〜44m/s | 235〜250cpm |
| 45〜48m/s | 250〜265cpm |
| 49〜52m/s | 262〜275cpm |
| 53m/s以上 | 275cpm以上 |
振動数の測り方
専用の振動数計(フリークエンシーメーター)を使います。価格は3〜10万円程度で、ゴルフショップや工房に設置されていることが多いです。シャフト選びの際にショップで計測してもらうことも可能です。
自宅での簡易的な確認方法として、同じシャフト2本を手でしならせて比べる方法がありますが、正確な数値は出ません。
よくある質問
振動数が高いシャフトは全員に向いていますか?
向いていません。振動数が高すぎると、しなり戻りが弱くなり飛距離が落ちます。自分のHSと相性の良い振動数を選ぶことが重要です。
純正シャフトとカスタムシャフトの振動数の差は?
一般的に純正シャフトはカスタムシャフトより10〜20cpm低め(柔らかめ)に設定されていることが多いです。純正S→カスタムSに変えると硬すぎることがある理由のひとつです。
同じシャフトでも重量が違うと振動数は変わる?
変わります。同じモデルでも50gより60gの方が振動数が高くなる(硬くなる)傾向があります。重量アップ=フレックスアップと同様の効果があります。
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まとめ
- 振動数(CPM)はシャフトの硬さを客観的に比較できる指標
- 同じ「S」表記でもメーカーによって振動数が異なる
- 振動数だけでなく中間剛性・EIプロファイルも合わせて確認すると精度が上がる
- 純正シャフトはカスタムシャフトより振動数が低め(柔らかめ)の傾向がある
免責事項:本記事の数値は参考目的です。実際の測定値はモデル・重量・フレックスにより異なります。